南アルプスの聖岳(ひじりだけ)、光岳(てかりだけ)の登山口「易老渡(いろうど)」「聖光小屋」に向かうルートは、国道152号線の上島バス停から側道を入って、トンネル上へ抜けて行く道を使います。
【注】台風による災害で通行止め(迂回)が必要です。
当記事で紹介しているルートは、現在災害復旧のため通行止め、または迂回が必要です。最新の道路状況をご確認ください。
国道脇には大きな看板がありますが、経年劣化で少し読みづらくなっていますね。
国道152号線の上島バス停から、芝沢ゲートまではグーグルマップで検索すると14.8kmで44分と表示されますが、実際のところはどのくらいかかるのか?検証と案内の意味で記事にしています。
上島出発は12:10
この日は登山をする訳ではなく、下見的に芝沢ゲートまでドライブなので、昼過ぎに上島を出発。
こんな感じでトンネルをオーバーパスする道路構造になっています。
ここからの案内標識は手作りの看板などが適宜設置されていますが、小さめな物が多いです。基本的には「道なり」なんですが、微妙な分岐もあるので見落とさないように注意して進みましょう。
行程のほとんどは舗装路ですが、すれ違いが困難な道幅ですので、道中には待避所が20カ所ほど設置されています。
待避所には番号が振られてるので、1番から20番を辿って行けば間違わずに到着できるでしょう。
※通行に際しての注意※
【要注意】ポイントその1「道幅狭し対向車注意」
芝沢ゲートまでの区間は道幅が非常に狭いです。すれ違いができない箇所も多くありますので、常に対向車には注意して、ゆずりあって通行しましょう。
【要注意】ポイントその2「落石注意」
脆い岩盤の斜面からの落石が多いです。カーブの先に大きめの落石があったりすれば大事故につながりかねません。
また、小石程度の落石だったとしても、尖っている石を踏めばパンクして立ち往生という事も!地元の山岳会の方によれば、パンクでの緊急出動要請は後を絶たないそうです。
【要注意】ポイントその3「動物注意」
深い谷を奥へ奥へと進む道です。
動物の住処へこちらから出向いて行く訳ですから、突然の出没にハンドル操作を誤って大惨事なんて事も!?
ゆっくり安全運転が基本です。
【要注意】ポイントその4「よそ見注意」
普段は見ることが出来ない谷の景色にどうしても目が奪われてしまいますが、よそ見は禁物です。
【要注意】ポイントその5「生活道路であることを忘れずに」
山深い地域ですが、そこには集落に住む人々の日常の営みがあります。
地域の方の通行の妨げにならない事はもちろん、住民の皆さんのプライバシーへの配慮も忘れないようにしましょう。
飯田市上村~南信濃の地域はとても「深い谷」で構成されている山岳地域です。
急斜面にへばりつくように民家、畑、お墓などが点在しています。
この景色を見るだけでも来る価値がありますよ。
対岸の斜面にも人家が見えます。一体どうやって行けるのだろう?と興味を引きます。
「民宿ひなた」さんの看板が見えたら、下栗の里「本村」です。
下栗の里「本村」標高883m
ここで既に標高883m。空が近く、空気も違いますね。
分岐となっていますが、芝沢ゲートへは直進です。
津島牛頭天王神社(ごずてんのう)
津島牛頭天皇神社を右手に見て直進します。
下栗の里ビュースポット「前が岩展望台」
この先に「前が岩展望台」があるのですが、写真を撮らずに通過してしまいました。
下栗の里「屋敷」標高1,000m
下栗の里「屋敷」は標高1,000m。この場所も谷の集落独特の景色です。
ここからは沢に向かって少しづつ下って行きます。
ボッタ沢橋
ボッタ沢に架かる「ボッタ沢橋」には富士浅間大神の石碑と、巨岩が組み合わさった独特の滝。
複数の巨石の間を滝のように沢が流れています。
なかなか見る事ができない自然の造形。
ボッタ沢を後にして、引き続き下り。
下栗の里大野の集落への分岐がありますが、下り方向の右へ進みます。
下栗の里ビュースポット「大野」
分岐の先の左カーブにあるのが、下栗の里ビュースポット「大野」
小さめの待避所くらいのスペースなので、見落としてしまうかも?
朽ちかけた手すりと木製ステップを10メートルほど下ると、ビュースポットです。
この日は、午後この場所を訪れていますが、キレイに見るなら午前中の方が日向きが良いですね。
ビューポイント大野からも引き続き下り。
つづら折りで一気に下るポイントもあります。
深い谷に架かる橋を渡り先へ
迫力ある対岸の山肌の崩落を眺めつつ進みます。
北又渡発電所
北又渡発電所まで来ればあと一息。
発電所の橋を渡ったら、左折して進みます。
この先は未舗装路の区間や、道幅が極めて狭く、すれ違いの困難な場所もありますので対向車には細心の注意を。
遠山川を左手に見ながら、川づたいに約1キロ進めば「芝沢ゲート」です。
聖岳・光岳への登山口「易老渡(いろうど)へ向かう「芝沢ゲート駐車場」に到着。
芝沢ゲート駐車場への到着は13:00。
上島から道中で写真を撮りつつ安全運転で50分かかりました。
グーグルマップ上では44分の表示でしたから、ほぼ合っていますが、山道に慣れていない方は1時間以上はかかると思います。
シーズン中の週末は100台を超す車で溢れるそうです。
この日は雨上がりの平日なので、ほとんど車は停まっていませんが、シーズン中の週末は100台を超える車で駐車場が溢れて、林道脇にもたくさん車が停まっている事もあるそうです。
このゲートから先は許可車両以外は徒歩のみ入山できます。
自転車やバイクの乗り入れも禁止です。山のルールはキチンと守りましょう。
芝沢ゲートの入山届ボックス
これより先へ入る方は、芝沢ゲートの入山届ボックスへ届け出を。
ゲートの先を1時間程度歩けば、聖岳と光岳の登山口となる「易老渡(いろうど)」そして「聖光小屋」(せいこうごや)です。
今回の記事は「芝沢ゲート駐車場」までの案内で登山に関する内容はありません。あしからずご了承下さいませ(笑)